こんにちは。

 

 

コトイロ店主、えがしらです。

 

会ったことある方はご存知だと思いますが、看板猫ムーン（愛称：むーちゃん）は〈ペンギン〉みたいに短いしっぽをしています。

尾曲がり、かぎしっぽ、ボブテイル・・呼び方はいろいろで、生まれてきた時から〈短かったり〉〈曲がったり〉しているねこちゃんもいますが、むーちゃんは、もともと短かったわけでないんです。

 

 

今日は、むーちゃんのしっぽのヒミツをお話したいと思います。

 

しろくろはちわれ、お鼻にポッチがついているのがムーンです。

 

 

 

 

ムーンのしっぽのヒミツ

 

むーちゃんは、外にいたねこです。

怪我をして動けなくなり、うずくまっているところを保護されています。

保護された場所から推測できるのは交通事故にあったんだろうということ。

 

 

保護されたときの状態は・・

 

右、うしろ足完全麻痺

左、うしろ足不全

 

 

詳しく検査してわかったのは

 

・右、仙腸関節（背骨と骨盤がつながっているところ）脱臼

・左、骨頭（足の骨と骨盤がつながっているところ）骨折

・仙椎骨折の疑い（後肢や排泄の神経が集中しているところ）

・尻尾の骨折と壊死

 

 

そう。

むーちゃんには、いまよりも長いしっぽがあったのですが、骨折・壊死していたため、骨折の手術のときに断尾して短くなっているのです。

譲渡してもらう際に、痛々しいお話も解る範囲ですべて聞いています。

 

それがむーちゃんのしっぽのヒミツ。

 

保護された頃のむーちゃん。下半身に力が入らず、ゴロンゴロンとする様子。

 

 

 

 

猫の完全室内飼育をすすめるワケ

 

怪我をして壊死していたので断尾した

 

お客様が『短くてかわいい』といってくださる尻尾には、そんな過去があります。

本当のことを知ってほしい気持ちと、痛々しい話をわざわざ伝えなくても・・という気持ちがいつもあります。

（短いしっぽかわいいって言っていただけるのは素直に嬉しく思っています＾＾）

 

 

 

でも

やっぱり知ってほしい。

 

 

 

むーちゃんは、交通事故にあって大怪我したねこなんだって。

そう思って今、書き綴っています。

 

 

歩く、走る、ジャンプする、排泄する。

どれも不自由が無いほどに回復していますが、座り方（後ろ足）がちょっと変だったり、若さ（筋力）でカバーしている部分があり、シニア期になった時に補えない部分がでてくるかもしれないといわれています。（骨盤と左足の骨は繋がっていません）

左足のつきかたが〈普通〉じゃないのわかりますか？

これがむーちゃんの〈普通〉の座り方です

 

 

むーちゃんみたいに、怪我をしたけど保護されて、充分な医療を受け、歩けるようになり、排泄できるようになり、里親（店主）の元へ。

 

稀なケースだとは思いませんが、なにか1つ噛み合っていなければ、私はむーちゃんと出会えなかったし、むーちゃんの里親にならなかったかもしれない。

 

 

保護されなければ、どこか人知れず死んでしまっていたかもしれない。

 

医療をかけていただけなければ、今、歩けるようになっていなかったかもしれない。

 

生活に不自由が無いほど回復していなければ、私はむーちゃんを引き取らなかったかもしれない。

（その時は排泄介助が必要な子のお世話はとても無理。。と思っていました。）

 

 

 

ロードキル（道路上で起こる動物の死亡事故）の件数は殺処分数を上回ります。

交通事故にあうリスクを避けてください。

 

どうか、ねこを外に出さないで。

 

 

 

 

万が一、むーちゃんみたいに大怪我をした際、超高額な医療費が支払えますか？

怪我が治ってもなにかしらの後遺症が残ってしまったとき、日々時間をさいてお世話できますか？

外に出すリスクは交通事故だけではありません

 

 

むーちゃんみたいに、痛々しい過去がある猫がいなくなりますように

事故で死んでしまう猫がいなくなりますように

 

むーちゃんの短い尻尾を触りながら、心からそう願っています。

 

 

 

ナイショの話・・

個人的な好みを言えば、ねこの尻尾は長くてまっすぐが好きです 笑